確認すると、それは先月別れた彼女からで、よく見るとメールも入っていた。『 もう一度会って話がしたい 』翌週、近所の喫茶店で彼女と会った。予想通り『やり直したいの…』と言ってきたが、俺はそれを断った。仮にやり直したとしても、また別れるのは目に見えている…またいつもの喧嘩を繰り返すだけだ。未練がないと言えば嘘になるが、俺の決心は固かった。彼女は涙ながらになんども復縁を迫ってきたが、俺は頑として断り続け、彼女を残したまま喫茶店を後にした。…それから二週間程が過ぎた頃、俺はいつものように深夜に帰宅し眠りについていた。時間は解らない、玄関の方でガチャガチャという音がしたような気がしたが、寝ぼけていた俺はさほど気にせずにそのまま目を閉じていた。すると、足元の方からとてつもなく激しい痛みが襲ってきた。『 うわ痛っ!!!』一瞬で覚醒した俺は足元を見た、すると暗闇の中で誰かが座っているのが見えた。激しい激痛に絶えながら、恐る恐る手元にあるスタンドライトのスイッチを入れる…すると、抑揚の全くない顔をした彼女がカッターナイフを持って座っていた。あまりもの有り得ない状況に全く声が出ない。自分の足を見ると、親指の辺りからドクドクと血が流れているのが見えた。「 …あっ… えっ!?……ウソ… 何!?… 」これぐらいが精一杯だ。すると彼女はブツブツと何かを呟き、カッターナイフを右手に持ちながら少しずつ俺の顔の方に近づいてきた。「 や…やめ…!! 」カチカチカチカチとカッターの刃を鳴らしながら、俺の耳元まで来てこう言った。『 イ…タイノ〜…!?』カチカチ…という音を聞きながら俺はそのまま意識を失った…【おわり】
確認すると、それは先月別れた彼女からで、よく見るとメールも入っていた。
『 もう一度会って話がしたい 』
翌週、近所の喫茶店で彼女と会った。
予想通り『やり直したいの…』と言ってきたが、俺はそれを断った。
仮にやり直したとしても、また別れるのは目に見えている…またいつもの喧嘩を繰り返すだけだ。
未練がないと言えば嘘になるが、俺の決心は固かった。
彼女は涙ながらになんども復縁を迫ってきたが、俺は頑として断り続け、彼女を残したまま喫茶店を後にした。
…
それから二週間程が過ぎた頃、俺はいつものように深夜に帰宅し眠りについていた。
時間は解らない、玄関の方でガチャガチャという音がしたような気がしたが、寝ぼけていた俺はさほど気にせずにそのまま目を閉じていた。
すると、足元の方からとてつもなく激しい痛みが襲ってきた。
『 うわ痛っ!!!』
一瞬で覚醒した俺は足元を見た、すると暗闇の中で誰かが座っているのが見えた。
激しい激痛に絶えながら、恐る恐る手元にあるスタンドライトのスイッチを入れる…
すると、
抑揚の全くない顔をした彼女がカッターナイフを持って座っていた。
あまりもの有り得ない状況に全く声が出ない。
自分の足を見ると、親指の辺りからドクドクと血が流れているのが見えた。
「 …あっ… えっ!?…
…ウソ… 何!?… 」
これぐらいが精一杯だ。
すると彼女はブツブツと何かを呟き、カッターナイフを右手に持ちながら少しずつ俺の顔の方に近づいてきた。
「 や…やめ…!! 」
カチカチカチカチとカッターの刃を鳴らしながら、俺の耳元まで来てこう言った。
『 イ…タイノ〜…!?』
カチカチ…という音を聞きながら俺はそのまま意識を失った…
【おわり】